老後に向けて必要な貯蓄額は人によって異なります。他人がいう必要貯蓄額を参考にしてはいけません。自分の場合はどうなのか?を知ることは非常に重要です!
「老後に向けていくら必要なのか?いくら貯蓄すれば大丈夫なのか?」この記事ではそんな疑問にお答えします!
ここでは、基本的に独身サラリーマンが60歳定年を想定して、月々の生活費、現在の年齢、想定寿命の3つの条件から生涯生活費の計算結果を出しています。定年後の生涯生活費、生涯収入が分かれば必要な目標貯蓄額も分かるというものです。
まずはこの記事で紹介する計算結果から目標貯蓄額をチェック!
そして、定年までに本当に貯蓄できるのかも考えないといけませんね。
そうだね。目標貯蓄額を試算しても達成できないのでは意味がないからね~。
貯金だけで老後リスクを解決しようとすると、試算結果は結構厳しくなりますよね?
単純な貯金だけでは難しい場合は、節約や資産運用をすることで目標達成のハードルも下げられるよ。
貯蓄目標額の試算結果に驚かず、何をすればいいのか一緒に考えていこう!
まずは資産運用なしで貯金だけで老後リスクに対応した場合はどうなるか、を試算ですね!
そうそう。そもそも貯金だけで問題ないならその方が確実だからね。資産運用はリスクを伴うから、リスクを負わないで済むならその方がいい!
貯金だけで老後を乗り越えるのが難しそうなら、資産運用も考える、と。
- 定年後の生涯生活費をチェックしよう!
- 定年後の生涯収入(年金、退職金など)をチェックしよう!
- 定年後の生涯生活費と生涯収入を比較して、不足するようなら節約と資産運用を検討しよう!
本題の前に…理想的には経済的自由の獲得を目指すこと

本題の前に、このブログでのオススメの老後リスク対策をおさらいしておくよ。

理想は貯蓄寿命なんて考えないで済むように「年金+配当金>生活費」にすることだよ。
「年金+配当金>生活費」であれば、貯蓄が減らなくなるから、貯蓄寿命が無視できる、というお話でしたね。
何歳まで生きられるか分からないからね。貯蓄が日々目減りしていくのに怯えないために経済的自由を目指すのが目標だね。
自分が亡くなる時には財産を多く残すことになるから資産を確実に無駄にする方針だけど、長寿リスクに怯えなくてよいのはメリットですね。
理想はさておき、この記事の主題は、「貯金だけで老後リスクを乗り越えるのに必要な貯金額」です。
貯金だけで老後リスクに備えるのはハードルが高くなります。
ハードルを下げるための手段としてリスクを取って投資・資産運用をする、という選択肢があること覚えておきましょう。
老後に必要な生涯累計生活費の資産前提

ここからが本題です!貯金だけで老後を乗り越えるのに必要な貯金額とは?
老後に必要な生活費といっても、計算の前提条件で結果は大きく変わってしまいます。2019年ごろに話題になった老後2000万円問題というのも、とあるモデルケースによるものであり、誰にでも参考になる数字ではありません。自分のケースはどうなのかは自分で考えるべきです。
ポイントになるのは、「現在の年齢」「老後の想定生活費」「想定寿命」です。この3つについてはパターンを作って試算しました。それ以外に「医療費」「物価上昇率」くらいは考慮しておきたいです。それぞれの項目について、前提条件を軽く説明します。
老後というのは、60歳定年を想定しています。この記事の計算結果は、60歳から寿命までの累計額を示しています。
このブログでは遅くても60歳の定年を突き詰めたい!
「定年延長は嫌だ~!」でしたねw
私は本気だよ!?老後リスクに何も備えなかったら、60歳以降も働き続ける事になっちゃうんだよ…
嫌だ~!
現在の年齢
年々、物価は上昇する傾向です。消費税だって上がるかもしれません。そのため、今と同じ生活を続けていたとしても、10年後の生活費は上がっている可能性があるのです!
そのため、現在の年齢は物価上昇を加味する際に計算に使用しています。現在50歳の人が定年した時と現在20歳の人が定年した時の物価の違いは計算に考慮されているというわけです。
物価が上がった分、年期受給額も順調に増えるならよいのだけど…そこを期待して検討に織り込むのは怖いので、年金受給額は伸びない前提で考えてるよ。
給与も年齢とともに増加していくなら物価上昇に耐えられるでしょうけど、今後は給与面でもどうなるのか怖いですね…
現在の生活費=老後の想定生活費
自分の毎月の出費は把握しているでしょうか?できれば、一年間の生活費から月の平均出費額が分かるとよいです。毎月の出費って季節とかの影響で結構バラツキますからね。
この記事での計算結果は、現在の生活レベルを老後も維持した場合、という想定で計算をしています。現在の生活費の中で出社時の通勤費など、明らかに定年後に発生しない出費は除外した数字で計算結果の表を見てください。
医療費については、別途計算に組み込んでいますので毎月の生活費には医療費を含めなくてOKです。
自分の月々の出費が分からない!という人は、前回の記事を参考にすることをオススメします。家計簿をつけることは老後のマネープランを立てる上で非常に重要です!
極論、生活費が年金の範囲内に収まれば、貯蓄の必要性はないわけだ!
それが難しいと言われているのが今の時代だけどね…
節約で生活費を落とす意義は非常に大きいということですね!
現役時代で苦労して老後も苦労し続けるなんて嫌だから、老後はあまり節約気にしないで過ごせるように考えたくはあるけどね…節約、大事。

想定寿命
自分が何歳まで生きる前提で貯蓄をするのか…考えたくはないですし、考えたところで寿命なんて分かりませんよね。とはいえ、ここを決めないと生涯の出費なんて計算できません。人生100年と言われていますし、100歳としてみるのもよいでしょう。年々平均寿命が延びている中、今現在言われている平均寿命を参考にするのは、あまり余裕のない想定寿命になってしまいます。
老後で収入が支出を上回る生活になると、貯蓄額はある意味見える形での寿命になります。本当の寿命が尽きる前に財産寿命が尽きることがないようにはしたいものです。
誰しもが考える理想は、老後であっても「収入>支出」を維持することです。しかし、老後も現役並に働き続けるのも難しいでしょう。そこで登場するのは不労所得の積み上げ、資産運用です。この記事の最後で資産運用についても少し触れます。
何歳まで生きるかなんて分からないけど、長生きするほどにお金はかかるし、「長寿リスク」というのもなかなか厄介だね。
理想は「年金+配当金>生活費」にして、貯蓄寿命を無限大!でしたね。
まあまずは現実を確認するために、想定寿命を仮決めして必要なお金を試算するよ!
医療費
日本は国民皆保険!使える制度は使わないと損です。医療費は支払い上限額があります。74歳までは高額医療費制度、75歳からは後期高齢者医療制度。それぞれ、自己負担限度額が設定されています。
医療費は人によって大きくバラツクので一般論でいくらで想定するべき、というのも難しいので、仮に「60歳~74歳までは毎月1万円」「75歳以降は毎月2万円」という前提で計算しています。
健康な人はもっと安くて済むでしょう。健康でない人は、この想定額よりもお金が必要になるかもしれません。また、定年後も収入が現役並にある人は、そもそも自己負担上限額も高く設定されています。
なお、高額医療費制度や後期高齢者医療制度の自己負担上限額には、差額ベッド代などは含まれません。個室とかで入院すると必要な医療費はもっと高くなります。
もう少し余裕を見ておきたい人は、「老後の想定生活費」の部分を高めに見積もって計算結果をみてください。
老後の医療費も予想が難しい!
とはいえ、さすがに考慮しないわけにはいかないし、上限額で見るのも悲観しすぎですよね…
そうなんだよね。だから、この記事では上記した通り、仮の金額を設定したよ。
物価上昇率
今は割と物価上昇率は落ち着いている気がしますが、長い目でみると跳ね上がる日も来るかもしれません。一律で何%で見るのがよい、という数字はないです。とはいえ、消費税の上昇など、跳ね上がることも否定できませんので、物価上昇を見込まずに老後の必要生活費を計算するのは楽観的に思えます。
よって、仮の数字としか言えませんが、この記事では年0.5%として計算しています。未来を予知することはできませんので保証はできませんが…
物価上昇率も私には読むのが難しい!
とはいえ、物価上昇率も無視して試算するわけにはいかないですよね…
だから、ここの仮の値を設定したよ。Google先生に聞いてみるともっと悲観的な数字も見えるし、設定甘いかもしれない…(’21/6/27現在)
貯金だけで老後に備えるリスクはここにもありそうですね。
そうだね。やっぱり、インフレにも強い資産を持っておいた方が安心感はあるね。今回の記事の主題からは外れるけど、資産のバランスも大事!
年齢別、生活費別の必要生活費の試算結果

60歳を定年として考え、60歳以降の累計生活費の計算結果になります。想定寿命を何歳に見込むかを決めて、該当する欄の数字を見てください。
現在の生活費は、老後の医療費を除いた数字で見てください。老後医療費は別途計算に乗せています(詳しくは前項参照)。
繰り返しになっちゃうけど、定年60歳から延長しないことを目標にしてます!
自分の「現在の年齢」「想定生活費」「想定寿命」から、60歳以降の生涯累計生活費を次に示す表を使ってチェックしてみてね!
「生涯累計生活費=60歳時点で必要な貯蓄額」ではないよ!あとで、生涯の年金受給額とかを加味して不足額(=必要貯蓄額)を算出するからね!
以下の表で示しているのは「必要な累計生活費」です。「老後(定年時)に必要な貯蓄額」ではありません。「老後(定年時)に必ような貯蓄額」は老後(定年後)の累計収入も加味して算出します。
現在55歳の場合
「60歳~○○歳までの累計生活費」
生活費 | 22万円/月 | 18万円/月 | 14万円/月 |
---|---|---|---|
80歳まで | 63百万円 | 52百万円 | 41百万円 |
85歳まで | 79百万円 | 66百万円 | 52百万円 |
90歳まで | 96百万円 | 80百万円 | 63百万円 |
95歳まで | 113百万円 | 9 百万円 | 75百万円 |
100歳まで | 131百万円 | 109百万円 | 86百万円 |
105歳まで | 149百万円 | 123百万円 | 98百万円 |
110歳まで | 167百万円 | 139百万円 | 110百万円 |
現在50歳の場合
「60歳~○○歳までの累計生活費」
生活費 | 22万円/月 | 18万円/月 | 14万円/月 |
---|---|---|---|
80歳まで | 65百万円 | 53百万円 | 42百万円 |
85歳まで | 81百万円 | 67百万円 | 53百万円 |
90歳まで | 98百万円 | 82百万円 | 65百万円 |
95歳まで | 116百万円 | 96百万円 | 76百万円 |
100歳まで | 134百万円 | 111百万円 | 88百万円 |
105歳まで | 152百万円 | 126百万円 | 100百万円 |
110歳まで | 171百万円 | 142百万円 | 113百万円 |
現在45歳の場合
「60歳~○○歳までの累計生活費」
生活費 | 22万円/月 | 18万円/月 | 14万円/月 |
---|---|---|---|
80歳まで | 66百万円 | 55百万円 | 43百万円 |
85歳まで | 83百万円 | 69百万円 | 55百万円 |
90歳まで | 101百万円 | 83百万円 | 66百万円 |
95歳まで | 119百万円 | 98百万円 | 78百万円 |
100歳まで | 137百万円 | 114百万円 | 90百万円 |
105歳まで | 156百万円 | 129百万円 | 103百万円 |
110歳まで | 175百万円 | 145百万円 | 115百万円 |
現在40歳の場合
「60歳~○○歳までの累計生活費」
生活費 | 22万円/月 | 18万円/月 | 14万円/月 |
---|---|---|---|
80歳まで | 68百万円 | 56百万円 | 44百万円 |
85歳まで | 85百万円 | 71百万円 | 56百万円 |
90歳まで | 103百万円 | 85百万円 | 68百万円 |
95歳まで | 122百万円 | 101百万円 | 80百万円 |
100歳まで | 140百万円 | 116百万円 | 92百万円 |
105歳まで | 160百万円 | 132百万円 | 105百万円 |
110歳まで | 179百万円 | 149百万円 | 118百万円 |
現在35歳の場合
「60歳~○○歳までの累計生活費」
生活費 | 22万円/月 | 18万円/月 | 14万円/月 |
---|---|---|---|
80歳まで | 69百万円 | 57百万円 | 45百万円 |
85歳まで | 87百万円 | 72百万円 | 57百万円 |
90歳まで | 106百万円 | 87百万円 | 69百万円 |
95歳まで | 124百万円 | 103百万円 | 82百万円 |
100歳まで | 144百万円 | 119百万円 | 94百万円 |
105歳まで | 163百万円 | 135百万円 | 107百万円 |
110歳まで | 184百万円 | 152百万円 | 121百万円 |
現在30歳の場合
「60歳~○○歳までの累計生活費」
生活費 | 22万円/月 | 18万円/月 | 14万円/月 |
---|---|---|---|
80歳まで | 71百万円 | 59百万円 | 46百万円 |
85歳まで | 89百万円 | 74百万円 | 58百万円 |
90歳まで | 108百万円 | 90百万円 | 71百万円 |
95歳まで | 127百万円 | 106百万円 | 84百万円 |
100歳まで | 147百万円 | 122百万円 | 97百万円 |
105歳まで | 167百万円 | 139百万円 | 110百万円 |
110歳まで | 188百万円 | 156百万円 | 123百万円 |
現在25歳の場合
「60歳~○○歳までの累計生活費」
生活費 | 22万円/月 | 18万円/月 | 14万円/月 |
---|---|---|---|
80歳まで | 73百万円 | 60百万円 | 47百万円 |
85歳まで | 91百万円 | 76百万円 | 60百万円 |
90歳まで | 111百万円 | 92百万円 | 73百万円 |
95歳まで | 130百万円 | 108百万円 | 86百万円 |
100歳まで | 151百万円 | 125百万円 | 99百万円 |
105歳まで | 171百万円 | 142百万円 | 112百万円 |
110歳まで | 193百万円 | 159百万円 | 126百万円 |
定年後の収入を計算

老後の生涯累計生活費をみて絶望したかもしれない!
正直、現実味のある数字に見えませんね…
まあ、安心して欲しい!我々には年金と退職金がある!
ああ!そうでした!「必要貯蓄額=生涯累計生活費-年金-退職金」でしたね!
投資からの配当金も考慮に入れたいけど、それはまたあとのお話!
定年後に得られる収入といえば、年金と退職金です。これが老後を支える大事な財源になります。老後の生涯生活費に合わせて、老後の生涯収入を確認することは重要なのは言うまでもありません。老後の生涯生活費と生涯収入が分かれば、老後に必要な貯蓄額も分かります。
しかし、年金にしても退職金にしてもいくらもらえるのかは人によります。ネット情報の平均値を鵜呑みにするのではなく、自分の場合はいくらもらえるのかを確認しましょう。例えば、転職している人などは現在の会社での勤続年数が短くなる分、退職金も少なくなるはずです。
年金受給額を確認する
みなさん、年に一度、ねんきん定期便が届くはずです。郵送の人もいれば、ネットで確認の人もいるでしょう。このねんきん定期便がまさに自分の年金を確認する手立てです。
ただ、ねんきん定期便では、65歳からの年金受給額の確認が分かりにくいです。年齢によってねんきん定期便の内容も変わりますが、「これまでの加入実績に応じた年金額」ではなく、「今後の加入状況に応じた年金額(65歳時点)」を知りたいのです。
ちなみに、ねんきん定期便に書かれた「これまでの加入実績に応じた年金額」は65歳時に受け取れる年金額ではないんだよね…
はじめて「これまでの加入実績に応じた年金額」の数字を見た時には少なくて驚きましたねw
あくまで「現在の実績」であって「定年時の想定額」ではないんだよねー。勘違いする人、多いんじゃないかな?w
65歳時の年金受給額予測を知りたい場合、私のオススメの確認方法は「ねんきんネット|日本年金機構」での確認です。ねんきん定期便は1年に一度しか届きませんが、ネットでの確認ならば見たい時に見れるのも嬉しいですね!
年金受給額は自力で計算するのではなく、シミュレーション結果を頼ってしまいましょう!年金受給額のシミュレーションは、ねんきんネット内で確認することができますよ!
ねんきんネットへアクセスするにあたり、ねんきん定期便に記載のある「お客様のアクセスキー」の情報が必要です。
このアクセスキーは、ねんきん定期便到着後3か月しか使えないので、まだねんきんネットを利用していない人は、ねんきん定期便が届いたら速やかにねんきんネットへ登録することをオススメします。
私はマイナポータルとねんきんネットを連携させて、マイナンバーカードでねんきんネットにアクセスできるように登録したよ!
あるとたまに便利に思うマイナンバーカード!
もしも「ねんきん定期便が届かない!」という人がいたら注意です。住所登録などが間違っている可能性があります。
私は転職時に事務処理ミスがあったらしく、ねんきん定期便が数年間届いていない期間がありました。年に一度のことだから以外と気づきにくい…
私の事例はまさに住所登録が間違っていたらしく、毎年送付されていたものの毎回住所不明で日本年金機構に戻ってしまっていたそうです。これは私が会社に「ねんきん定期便が届かないんですけど」と問合せするまで続きました…
生涯年金受給額
65歳から年金を受給する前提で、生涯の年金受給累計額を計算してみましょう。今後、インフレで受給額が増えるかもしれないし、年金ルール改定などで受給額は減る可能性もあるので、生涯一定額の受給の前提として単純に計算します。
「65歳~○○歳までの累計受給額」
ねんきん受給 | 18万円/月 | 14万円/月 | 6万円/月 |
---|---|---|---|
80歳まで | 35百万円 | 27百万円 | 12百万円 |
85歳まで | 45百万円 | 35百万円 | 15百万円 |
90歳まで | 56百万円 | 44百万円 | 19百万円 |
95歳まで | 67百万円 | 52百万円 | 22百万円 |
100歳まで | 78百万円 | 60百万円 | 26百万円 |
105歳まで | 89百万円 | 69百万円 | 30百万円 |
110歳まで | 99百万円 | 77百万円 | 33百万円 |
亡くなるまで無制限で受給できる年金って、こう見ると凄い金額になるんですね…
国民年金、厚生年金はしっかりと納めるべし!
退職金を確認する
退職金については、自分の会社の規定を確認してみましょう。計算方法が見つけられるはずです。不明な場合は総務部とかに聞いてみるのもよいかもしれません。
繰り返しになりますが、会社や勤続年数によって大きく変わってきますので、ネットの平均値ではなく自分の場合を確認することをオススメします。
転職経験がある人は勤続年数が短くなる都合上、退職金も基本的には少なくなるので注意!
その他の収入
企業型確定拠出年金(企業型DC)、個人型確定拠出年金(iDeCo)、その他独自の年金保険等に加入している人は、その分も見込み額として考慮に入れましょう。
確定拠出年金は特に税金的にも有利だし、使わないともったいない!まずは確定拠出年金を考えよう。
老後に向けた積立をやるなら、まずは確定拠出年金ですね!
それでも不足と感じる人は個人の年金保険を考えてもよいかもしれないけど、あまり利率がよくないからオススメはしにくいね…
確定拠出年金の後にやっと資産運用・投資の登場ということですね!配当金!
確定拠出年金も資産運用だから正しい表現ではないけど、自ら証券口座を開いて個人的に資産運用・投資を考える、という意味ではその通りだね!
確定拠出年金はいわゆる資産運用です。必ずしも元本が保証されているものではないです。他にも受取時の制約などもあります。加入するにしてもメリット・デメリットを確認の上、自己責任で実施してください。
企業型確定拠出年金をやっていると、iDeCoが使えないという会社の人もいるかもしれません(※2021/5/22現在)。ただ、2022年10月の改定で企業型確定拠出年金に入りながらiDeCoにも加入、ということがやりやすくなるはずです。
老後の生活費と収入から60歳定年時の目標貯蓄額を計算

老後の生涯生活費と生涯収入が分かったら、どれだけ老後の資金が不足するのか分かりますよね?
自分の場合がどうなるかの計算結果は、すでに紹介してきた表を確認してみてください。
表にちょうど合う数字がない場合は、適当に間を推測した数字で計算してみてください。
前提:現在40歳、寿命100歳、医療費を除いた生活費18万円/月、年金16万円/月、退職金等1500万円
- 定年後の生涯生活費:116,341,893円
- 定年後の累計年金受給額:69,120,000円
- 退職金等:15,000,000円
⇒不足額:32,221,893円 = 定年時の目標貯蓄額
なかなか厳しい計算結果ですね…退職金をすべて老後の生活資金に回す前提でこの数字です。退職金を贅沢に使う余裕はなさそうです。しかも、医療費は見込んでいるものの、想定外の大きなトラブルや突発的な出費があれば、不足額はさらに膨れ上がってしまいます。
この不足額を仮に定年までの20年で積み上げようと思ったら、年間約161万円の貯蓄が必要です。不可能な数字ではありませんが、ハードルの高さが実感できるのではないでしょうか。
ふつうにキツイじゃないですか!?
そう感じることが大事なんだよ!以前の記事でも書いたけど、「自分事思考」だよ!
問題を納得して認識すれば、他人事にせずにちゃんと自発的にかつ継続的に行動できる、というお話でしたね。
そういうこと!問題に早く気づいて早く対策に動き出せば、老後リスクはしっかりと対応できるんだ!
そもそもよく見たら、独身前提で考えると医療費を除いて老後の生活費が18万円/月というのも、なかなか贅沢ですね。
そうやって自分にとって適切な生活レベルを整えることも大事だし、資産運用・投資をせずに貯金だけで老後に備えようというのも人生縛りプレイだね。
目標貯蓄額を下げる方法

定年後の目標貯蓄額が厳しいと感じたならば、早いうちから手を打っておくことをオススメします。
- 節約:月々の生活費を減らし、月々の貯蓄額を上げる
- 収入を増やす:副業、投資・資産運用(不労所得)、定年後の再雇用
節約はやる気にさえなれば、もっとも手早く取り組める方法です。
収入を増やすにあたっては、不労所得に焦点を当てるのがよいです。半永久的に続く不労所得を得られれば、老後の生涯収入も増やせるため、貯蓄寿命が延びます。オススメの不労所得の入手法は、投資・資産運用からの配当金・分配金です。これについては、別途記事で紹介します。
副業の場合、肉体労働を要する業種だと老後の継続が困難になってしまうかもしれません。しかし、好きなことを副業にできているのであれば老後の生活の一環として継続するのもよいことだと思います。老後生活のハリにもなりますからね!老後の生きがいとするのもありです。
最終手段は定年後の再雇用…実質的に定年の延長です。しかし、本業をなるべく早くリタイアしたいと考えている人にとって、定年後も再雇用で働き続けるのは避けたい選択肢かと思います。ゆえに、再雇用は最終手段です。再雇用で収入も落ちるとなるとモチベーション的にも厳しいです。定年延長を避けたいという意思が強いのであれば、先に紹介した「節約」「副業」「投資・資産運用」を検討してみることをオススメします。
まず第一に考えたいのは生活レベルを適切に整えること!
「節約」ですね。生活費の削減は基本!
次に生涯の不労所得を得ること!
「投資・資産運用」ですね。複利での運用益に加えて、配当金で得られる収入は完全な不労所得ですもんね!
不労所得を少しでも多く持つことは、最悪、身体が満足に動かなくなった時でも大きな心の支えになるはずだよ。
元気なうちに老後に備えるべし!ですね。なんか、「孝行したい時に親はなし」ということわざを思い出しました。
将来後悔ないように、できるうちに行動だよ!
それでも目標貯蓄額に到達しない場合は、最終手段として定年延長ですね…
定年延長は嫌だぁ~!

まとめ:老後、資産残高の減少に怯えずに生活するために

これまでの紹介では、定年までに積み上げた貯蓄を老後に減らしていく前提で考えてきました。自分で蓄えた財産は自分が死ぬまでに使い切るのがもっとも効率的です。財産を残す家族がいる場合は別ですが、独身者だと財産を残す先もないかもしれませんからね。
とはいえ、自分の死後、財産を残す先がなかったとしても、日々減り続ける資産残高を見て精神的に耐えられるでしょうか?
財産が尽きる前に寿命が尽きるのであればよいのですが、寿命の前に財産が尽きたらと考えると精神的に追い詰められてしまいます。これはその人の性格にも左右されますが、財産は余裕があるに越したことはありません。
生涯使うことのない財産を積み上げるために無駄に努力と時間を割くことが嫌だ、という場合はこの限りではないです。
- 老後リスクを貯金だけで対策する場合に必要な「目標貯蓄額」を把握する。
- 「目標貯蓄額」が現実的に達成困難な場合は、「生活レベルの見直し」「投資・資産運用」を検討することで「目標貯蓄額」を現実的なレベルに引き下げることを考える。
- どうしても「目標貯蓄額」を達成できない場合は、「定年延長」を視野にいれざるをえなくなる。
- 理想的には定年後に「収入(不労所得)>生活費」の状態にする。このためには年金以外の不労所得(配当金など)を増やすことが有効。
理想は貯蓄額が一生減らない「経済的自由」の獲得!
このブログでオススメしたい目標、貯蓄寿命無限大ですね!
まあ、財産を残して亡くなるというのは無駄でもあるし、このあたりは考え方いろいろだね。
現実問題は、想定寿命110歳とか余裕をみて計算して、貯蓄がある程度余るくらいの余裕代があれば安全とは思うかな。
老後の備え方も考え人それぞれ!
定年後、「収入>生活費」とするためのヒントと注意
さて、ひとつの理想形として日々減り続ける資産残高に怯えるのが嫌な人は、「収入>出費」の関係を定年後も維持しなければなりません。もしくは可能な限り収入と出費の差を縮めることが有効です。
このための手段として理想的なのは不労所得を得ることです。老後、働けなくなっても入ってくる収入の代表は年金ですが、これに上乗せして不労所得を積み上げることを考えましょう。
そのための手段が投資・資産運用です。自分が働くのではなく、お金に働いてもらうのです。
現役時代からコツコツと資産運用にお金を回すことは貯蓄を増やす手段として大変有効です。資産運用額を積み上げ、運用する期間が長ければ長いほど、より安定的に大きな収入を自動的にもたらしてくれます。
もしかしたら、この記事で自分の目標貯蓄額を確認した結果、厳しい数字を目にしてしまったかもしれません。しかし、厳しいと実感できたのであれば、それが次に進むための一歩を踏み出せたということです。厳しさの実感すらないと何も対策に動かないまま時間だけを過ごしてしまいますからね。
実感をもって対策に動こうと思えたならば、「節約」「副業」「投資・資産運用」についても学んでいきましょう!
このブログでは「節約」「投資・資産運用」については書いているけど、「副業」については触れてないけどね。
「副業」もやってるけど、内容的にあまり一般化できるものじゃないですしね…
一方で、「節約」「投資・資産運用」については初心者でも取り組める内容を扱ってるよ!
初心者ゆえの実体験が良し悪し両方語れますもんね!
投資・資産運用は自己責任の世界です!
誰にでもオススメできるものではありません。
知識のないまま飛び込んでしまうと悲惨なことになりかねません。メリット・デメリットを理解し、知識を得たうえでやってみようと思えた人だけ、自己責任でチャレンジしてみましょう。
私は投資・資産運用に関しては、ローリスクローリターンの精神を徹底するようにしているよ!
初心者でもマネしやすくて再現性が高いのはローリスクローリターンに限る!
いろいろな情報に触れると、ついついハイリターンに誘惑されがちになったりしますよね…
ハイリターンな投資は基本的にハイリスクを取ってるよ!それを忘れてはいけない!
投資は知識と合わせて、なにより自分の精神との戦い!
投資・資産運用には向き不向きがあると思うけど、経験以上に性格が一番影響ある世界なのかも…
資産運用・投資については別の記事でお話していきますよ~。
